The beginning of the end.

英語圏の人が好むイディオムに「The beginning of the end.(終わりの始まり)」という言葉があります。
終焉の物悲しを感じさせますが、ザ・バンドのライブドキュメンタリー「ラスト・ワルツ」では、ロビー・ロバートソンがチョッと捻りを加え「The end of the beginning of the end.」と重層的に使っていました。
カッコいいセリフなので、どこかで使ってみたいのですが、まだそんな場面に出くわしません。

「The end of the beginning.(始まりの終わり)」と言う、逆の表現もあります。
この言葉からは、明るい未来が見えてきます。

幼稚園を卒園し、これから小学校に入る孫クンにとっては、さしずめ「始まりの終わり」です。
「幼稚園は、暇つぶしで通っているに過ぎない」とパンクなセリフを吐いていた孫クンですが、卒園式前夜になると、その小さな脳みそにも思い出が蘇ったのか、ベッドで大泣きしたセンチな恐竜でもあります。

卒園を前に、お友だちにお別れの手紙を作成(文字を”書く”のはまだ苦手です)する孫クンです。
ソウルメイトのA太クン(孫クン同様、口だけは達者な草食系のバディです)には、「これからもずっと仲よくしてね」の愛に満ち溢れた手紙を送ります。
草食系のへなちょこなのに、口だけは達者な孫クンは女子に人気があります。
そのおかげもあって、手先の器用さを要求される工作の時間には、臆面もなく女子に助けを求め、なんとか三年間逃げ切ることができました。
お世話になった女子たちにもお手紙を送るのですが、相手によって明らかに扱いが異なっています。
母親のように孫クンを慈しんでくれた姉御肌の女子には、「お世話をしてくれてありがとう」の一言が綴られており、家族から”お礼状”か?と突っ込まれています。
子役のようなキュートな女子には、所狭しとキラキラのシールを飾り、ラブレターのようなお手紙です。
とんだセクハラ野郎です。

“始まりの始まり”の小学校入学までの春休み、”あれもしたいこれもしたい”孫クンです。

先ずは、卒園式の後の食事会。
ご馳走と言えばロイヤルホストかスシローだった孫クンですが、今回は地元のフレンチをリクエスト。
以前、たまたま手に入れた割引券で食べた地元のフレンチの、畏まった雰囲気が何故か気に入ったようです。
膝の上にナプキンを置き、「お水のおかわりをいただけますか」などと、いつもとは人が変わったような言葉遣いの自分に酔いしれている孫クンです。

続いて、昨年から左目が隠れるぐらいまで髪を伸ばし続けて準備していた、念願の「水木しげるロード」への卒園旅行です。
鬼太郎のコスプレでキメて、最後の仕上げに境港でリモコン下駄を購入。
「全財産を使い果たして揃えました」と会う人ごとにアピールしながら、小雨が降りしきる寒さの中、半ズボンで「水木しげる”先生”ロード」を闊歩する孫クンです(呼び捨てにすると、水木しげる”先生”と言いなさい!と怒られます)

妻とともに映画館で「劇場版スポンジ・ボブ」も鑑賞しました。
日本における「スポンジ・ボブ」のファン層はどんな人たちなのだろう?と、かねてから不思議に思っていたのですが…、身近にいました。
意外とミームの定番ネタにもなっていて、子どもに限らず、一定のマニアックなファンがいるようです。
しかし、そこは九州の片田舎、平日の映画館の客は妻と孫クンの二人だけ。
そんな「スポンジ・ボブ」に夢中になっている孫クンの、アメカジな感性が将来楽しみです。

本作では、スポンジ・ボブの身長が0.5ハマグリ(長さの単位)伸び、36ハマグリとなったことでジェットコースターに乗れるようになったことを喜ぶシーンがあります。
しかし、いざとなるとジェットコースターに怖気づいてしまい、勇敢な心を得るため冒険に飛び出すというのが、本作の物語です。
期せずして、孫クンも小学校入学前に120㎝を超え、同じくジェットコースターの乗車資格を得ました。
もしや、へなちょこの孫クンは、スポンジ・ボブに自分を重ね合わせているのでしょうか。
(💭えっ?65歳以上の方はご利用できません、だって。ジェットコースターには年齢制限もあるんだ…)

メインイベントは、ソウルメイト、A太クンのお泊りです。
「お手紙を書きながら、途中でボク泣いちゃったから、うまく書けなかったかもしれない」と言いながら、孫クンに感謝の手紙を手渡すピュアなA太クンです。
類は友を呼ぶとはこのことですね。

しかし、お泊り大作戦は孫クンの計画どおりには運びません。
A太クンと寝床に入る直前、何故かモンスターがでてくるアニメを見たばっかりに、眠れなくなったA太クン。
そんなソウルメイトを尻目に、昼間、テンションが上がりまくった孫クンは、疲れ果て秒で爆睡です。
結局夜遅く、娘がA太クンを家まで送り届けるという、子どものお泊り”あるある”でした。

翌朝、隣で寝ているはずのA太クンの不在に気づき、サヨナラも言えずお別れがきてしまったことに、朝から大泣きする孫クンです。
「終わりの始まり」じゃないんだから、またすぐ会えるよ!

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