隠された時間

画像引用:Amazon

2017年の韓国映画です。
以前、WOWOWで鑑賞したことがあるんですが、
たまたま目に入ってしまっただけだったので、前半の1/3程度を見ていませんでした。

にもかかわらず、当時、痛く感動していまい、
欠けている部分は適当に想像で埋めたまま、
「ああ、良い映画だったなぁ」って無理やり自分を納得させたまま今に至ってました。

ようやく今回、Amazonのプライム会員特典で最初から全部鑑賞することができた次第です。

海に囲まれた小都市(島)に住む少年と少女のボーイミーツガールで幕を開け、
少年が島の洞窟で不思議な卵を見つけたあたりから、
物語はファンタジーの世界に入っていきます。

卵の力により、少年とその友達の3人だけが、時間の停止した世界に入り込んでしまうんですが、
3人の少年以外、少女も含めた全て(人も鳥も海の波とかも)が停止した状態の中、
3人の少年だけは、フリーズした世界の中でも年をとっていくっていうのが話のツボです。

あるきっかけで、主人公の少年だけが成人の姿(カン・ドンウォンです)で帰還するんですが、
当然、周囲との間には時間のズレがありますから、そこからはサスペンス風の展開になります。

島の自然を背景とした映像はとても美しく、
少年たちの心の機微も丁寧に描かれていて、日本映画と比べても、
感性のズレみたいなものは微塵も感じさせません。

ラストシーンの解釈は、見る人によって感じ方が異なるかもしれませんが、
切なさと残酷さと美しさが同居したような、不思議な余韻が残ります。

日本人であれ韓国人であれ、心を動かされる動機には変わりないんだな、
って思える作品なんですが、どうしてこうもいがみ合わなきゃならないんでしょう。

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