BBCのロック・ドキュメンタリーは定評がありますが、本作もその一つで、
Amazonプライムの100円レンタルで見つけました。
最後の2枚のアルバムと、ミュージカル「Lazarus」を軸に、
ボウイと関係者の証言で構成されたドキュメンタリーです。
ボウイは、ジギー・スターダストやトム少佐をはじめとした様々なキャラクターを通じ、
また、パントマイム、映画等様々な表現手法を駆使して、
独創的なアイディアを表現してきましたが、
最後の5年間はその集大成である”デヴィッド・ボウイという作品”の
完成に費やされたように思えます。
良いドキュメンタリーなんですが、同じくBBCによるクイーン関連の作品に比べると、
やや淡泊に感じられます。
死にゆく自分自身をテーマに、死の数日前、しかも誕生日に、
最後のアルバム「ブラックスター」のリーリースを通じ、
「デヴィッド・ボウイ」という作品を完成させたことに比べると、
ドキュメンタリーで語られる数々の証言には、
心を震わせるほどの切実さは感じられません。
どんなに優れたドキュメンタリーであっても、
“デヴィッド・ボウイという作品”の二番煎じにしか感じられないのは、
いた仕方のないことかもしれません。
私は、ボウイの熱心なファンではありませんでしたが、
広く浅く鑑賞した範囲で一番好きな曲、「ロックンロールの自殺者」が収められた、
「ジギー・スターダスト」にリンクを張っておきます。
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