やっと出張ができるようになったと思っていたら、
また雲行きが怪しくなってきました(2020年秋現在です。)
出張中の電車の中では、スマホで遊んでいることが多いのですが、
最近は車内ビジョン広告にもつい目が行ってしまい、
同じ動画をつい繰り返し眺めてしまいます(2021年6月の地下鉄車内で、
IUのビジョン広告を見たような気がするんですが、見間違いでしょうか。)
それにも飽きてくると周りの人の話が気になりだします。
ローカル線では、あまり話声が聞かれませんが、
首都圏や本線の電車だと、ビジネスパーソン同士の会話が耳に入ってきます。
決まって扉近くのホールのようなところで話してますよね。
「〇〇さんは、手順がまったくわかってないんだよ。
そこは、××課長がちゃんと教えておかないとね」とか、
「わからないなら聞いてくれればいいのよね!
なんで△△さんは、勝手にやるわけ」とか、
上司同僚若手への批判で溢れかえっています。
電車の中の会話を聞いている限りだと、日本中のビジネスパーソンは、
(話している人以外)ほとんどバカばっかりみたいです。
これじゃ日本経済が衰退するはずですね。
「自分のやり方が不味かった。前もって〇〇課長に相談してから動くべきだった」
とか反省している人がいたら、
「ねえ君、うちの会社にこない?」とか言ってやりたいぐらいですが、
そんな場面に出くわしたことはありません。
先日倉敷へ向かう電車の中で、若い男女の会社員の会話を耳にしました。
古民家を改修した観光客相手の施設を運営しているクリエイターみたいでしたが、
近々施設を閉鎖し、解体に入るための打ち合わせに向かっていたようです。
施設全体の解体や、現在入店しているテナントのことなんかを話してるんですが、
女性の方は、何故か、瓦のことばかり気にしてるんです。
男性が施設全体の解体の手順や、テナントの話をしていると、
「けど、瓦だけは何とかしたいですよね」
と、何故か瓦に話を持って行ってしまいます。
すぐに男性の方が、解体の手順や業者との調整の話に戻すんですが、すぐまた、
「瓦は廃棄しなくても売却できるんじゃないでしょうか」
と、瓦の話に戻ってしまうんです。
その後も、同じことの繰り返しで、
「瓦だけは残したいんですよ。メルカリとかも良いんじゃないですかね」
「だったら、瓦は廃棄されないように別にしとかなきゃね。
ところで、テナントの〇〇は気の毒だよね」
って、男性の方は本題に引き戻そうとするんですが、
その都度女性の方は、
「瓦は、きっと欲しがる人がいると思うんですよ」
と、しつこく瓦の話に戻してしまいます。
当人たちは大真面目に話しているんですが、可笑しくてついつい聞き入ってしまいました。
自分にもそんな傾向があるからよくわかるんですが、
人って、自分が確信できるアイディアを思いつくと、
思考がそこから離れられなくなるものなんですよね。
確証バイアスがかかった人には、周囲が適度な反証を提供してやって、
バランスをとってやることも大事なんだよね、
という話でした。
やがて電車が目的地に着き、彼らも降りていきましたが、
ふと視線を逸らすと、新喜劇のポスターのような胡散臭い広告が目に入りました。
地元の西鉄の車内だけじゃなく、全国どこの路線にもいらっしゃるんですね。
深見東州さんって、一体何者なんでしょう?