2年ぶりのアルバムは、自身が監督を務めた映画のサウンドトラックです。
映画の方は、キャスティングの多様性問題で批判されたりしてましたが、
本業の音楽に関しては、文句のつけようがありません。
サントラと聞くと映像への依存を感じさせ、独立した音楽アルバムとしての完成度を疑ってしまいがちですが、
SIAに関しては、一切の妥協はありません。
懸念を吹き飛ばす、すばらしい楽曲ばかりで構成されています。
出だしの2曲はLSDの影響を感じさ、極彩色の華やかさが表面に出ています。
SIAらしいドラマチックな曲調は抑え気味ですが、
3曲目あたりから徐々に従来のSIAらしさがでてきますが、
お勧めは、P!NKのアルバムにも収められていた「Courage to change」です。
P!NKの方が歌も上手く、洗練さが感じられるかもしれませんが、
SIAの粗削りで淡々とした歌唱も甲乙つけがたい素晴らしさです。