「手が冷たい人は、心が温かい」って言う”ことわざ”は英語圏にもあるんですね。
一昔前は、社内の行事なんかで新入社員と始めて会う時、握手をすることもあったんですが、女性に対する握手がセクハラととられかねない世の中になり、おまけにコロナが追い打ちをかけ、日本人同士で握手する機会はめっきり減りました。
しかし、海外からお客さんが来る時はそうもいきません。
昭和時代のサラリーマンのように、ペコペコ頭を下げるだけだと、アメリカのコメディーに出てくる日本人です。
ギャグでやってみても良いんですが、ヒネリが効きすぎて多分笑ってもらえないでしょう。
男のくせに(これを誰かに言うとハラスメントになります)冷え性で、冬場は手先が冷たくなるため、昔から握手に引け目を感じていました。
握手した相手が(コイツ、死体か!?)って驚くんじゃんないかな、とか余計な心配をしながら控えめに手を握るのが常です。
ゴルゴ13は、利き手を制されることが嫌で握手をしないそうですが、いくら手が冷たくて握手が嫌いでも、殺し屋ではない私が、デューク東郷のマネをするわけにはいきません。
ちなみに、孫クンのように左利きだと、右手で握手しながら、何時でも左手で銃を取り出せますよね。
けど、ボーイスカウトの握手は左手なんでしょ。
攻撃の右手ではなく、防御の左手を差し出すことで、相手への信頼を表すそうです。
ものは考えようですが、空いている右手でどっちかが攻撃を始めたら、最後は血で血を洗う相討ちになっちゃいますね。
と言うことで、握手する時には、(手が冷たい人は、心が温かいんだから大丈夫大丈夫…)などと心の中で呪文を唱えながら相手の手を握っていたんですが、どういう科学的根拠があって、心が温かいなんて言えるのかな?とあらためて調べてみたところ、
手が冷たいと何となく握手するのをためらってしまうので、相手にもそれが伝わります。
そんなときに「手が冷たい人は心が温かい」を使えば、場が和んで相手も笑顔になりますよね。
いわば相手に対する思いやり、人付き合いの知恵なのです。(引用:AllAbout)
えっ!?手が冷たい人を慰めるために、握手される側が思いついた言葉だったんですか…。
「手が冷たい人は、心が温かい」って言葉を心の支えに生き抜いてきた私の半世紀は何だったんでしょう。
年老いた親から「ずっと隠していたが、実は、お前はウチの子じゃなかったんだ」って打ち明けられたような気分です。
ことわざの真意がわかってしまうと、結局、手が冷たいのって、やっぱり歓迎されてないんじゃん、ってあらためて思い知らされ、ますます握手するのが億劫になってしまいます。
注:手の冷たさと心の温かさは、交感神経と副交感神経に関係しているから、本当のことなんだって言う説もありました。