特異なキャラクターばかりが注目されがちですが、音楽と向き合う姿勢は真摯です。
今回のアルバムはロック色が強く、力強く野太い声からも意気込みが感じられます。
所々わざとらしも感じられますが、殻を破ろうとする意欲的姿勢には好感が持てます。
特に気に入ったのが、15曲目にボーナストラックのように入っている「Zombie」です。
クランベリーズのドローレス・オリオーダンが、
IRAによる爆弾テロ事件にインスパイアされて書いた名曲ですが、
マイリーは原曲に込められた思いをしっかり歌いこなしているように感じます。
この曲は、ヘビメタバンドのBad Wolvesもカバーしていて、
テロへの怒りを重厚なサウンドに込めた演奏は、
ドローレスも高く評価していたそうです(彼らの演奏も素晴らしいです)が、
Bad Wolvesとのセッションを控えた2018年、46才の若さで急死してしまいました。
ドローレスがマイリーの歌声を聴くことはありませんでしたが、
もし生きていたらBad Wolves同様、その出来栄えには満足してくれたことと思います。
Eminemも「Revival」の中でサンプリングしている名曲です。