普段はJALに乗ることが多いのですが、まれに時間の関係でANAしか選択肢がないことがあります。
そんな時って、チェックインの時点で既に緊張しています。
JALとANAってチェックイン方法が少し違うんです。
首尾よく搭乗しても、なんとなく周囲が敵ばかりのような錯覚に陥り、落ち着きません。
ANAのCAさんには、おどおどして座っているJAL愛好家の額に鶴丸マークがぼんやり浮かんで見えてるんじゃないかとか、「あいつ普段はJALのくせに、都合の良い時だけ紛れ込みやがって」などと思われているんじゃないかとか、ありえもしないことを想像して怯えてしまいます。
要するに、アウェイ感で落ち着かないんですね。
セルフのガソリンスタンドにもすっかり慣れましたが、セルフが普及し始めた頃は、タッチパネルの操作を誤って大爆発を引き起こしたらどうしようなどと恐る恐るでした。
今は、いつも近所のENEOSでしか給油していないので、ドライブの途中で出光やコスモしか見当たらない時には、ついあせってしまいます。
見慣れないタッチパネルを見ると、どう操作して良いのかビビッてしまいませんか。
逆に、有人のスタンドにでくわすと、久しぶり過ぎて何と声を掛けて良いのかわからなくなります(それは大袈裟です)
ENEOSのセルフがホームなんですよ。
出張の時は一人飯が多いのですが、一人でも入りやすい店を見つけるのって結構大変です。
たまにしか出張しない土地は別として、東京都心だと、いくつかのポイントに入りやすい店を見つけておいて、ホームにしています。
適度にお客さんの少ない店が良いのですが、困ったことに、そんな余裕のある店は今の世のなかでは生き残っていけません。
折角お気に入りの店を見つけても、短期間で閉店してしまうという矛盾に直面し困っています。
コーヒーは基本的にドトールです。
かろうじてタリーズは入れますが、スタバは何となく敷居が高く、キャラメルマキアートを飲みたくなった時ぐらいしか利用しません。
オシャレさが落ち着かなく感じられる年齢になってきたのかもしれません。
ドトールではミラノサンド一択なので、ホームに指定した店でも、そこでまたホームメニューを設定してしまいます。
店内が広々としていて、お昼時でも空いているドトール(今のことろ閉店の兆しはありません)をよく利用するのですが、穴場なので教えたくありません。
一旦ホームを見つけるとそこから離れられず、冒険するのが苦手です。
こんな風だから、転職なんてもってのほかです。
若い頃何度か試みたことがあるんですが、また一からアウェイでやり直す姿を想像すると億劫になり、結局同じ会社に数十年居座っています。
土日に子どもが熱をだし、休日診療の小児科を探し回った経験がある人は多いと思います。
かかりつけの先生と既に友だちのような関係を築いている孫クンなので、休みの日に突然熱をだし、いつもと違う小児科につれていかれると、とたんに恐竜に姿を変えて暴れだします。
インフルエンザ検査のお鼻グリグリも、行きつけ(かかりつけって言うんでしょうが、孫クンにとっては行きつけの居酒屋みたいなんです)の小児科だと、お鼻グリグリの際も手際よく手足を拘束してくれ、あっという間に終わらせますが、アウェイのお医者さんだとそうはいきません。
高熱を吹き飛ばす勢い大暴れした挙句「だからこんなところに来るのは嫌だって言ったんだよ!」と、昔NHKの大河ドラマ(直江兼続でしたっけ)で流行ったような捨て台詞を残して小児科を後にした孫クンでした。
子どもにも、ホームとアウェイはあるんです。
休みの日は極力外に出たくありません。
外に出るだけでもアウェイ感を感じるので、結局、家(ホーム)が一番のホームなんでしょうね。
