PCRのおともに

最近PCR検査(無料)慣れして、ちょっぴり天狗になっているイダログです。

「アンブレイカブル」っていう映画がありましたが、出張、会食、果ては濃厚接触者になりながらも、常に陰性の結果をたたき出していると、自分は無敵なんじゃないかって錯覚を起こしてしまいます。
実際は、ジジイの特権の4回目接種に守られてるだけなんですけどね。

QRコードでの登録も手慣れたもんです。
と思いきや、ついシャッターボタンの方を押してしまい、カシャとかいう音が回りに聞こえ、(こいつ、何撮ってんだ?)と思われたんじゃないか、って慌てることが未だにあります。ハイ。

鮮やかなスマホさばきで登録するまでは簡単なんですが、大量の唾液を出すのには苦労します。
業者さんによって、1.5CC〜2.0CCまで幅がありますが、だいたい1.0CCを超えたあたりから唾液出が悪くなってきます。
近くのブースの人が「泡の部分は、計算に入れないで下さい!」とかダメ出しをくらっているのを聞くと、余計気持ちが焦ります。

投票所みたいなブースで首のあたりをマッサージしながら悪戦苦闘しますが、なんのきっかけもなく唾液を出すのは大変だな、と思って、ふと右側の仕切りに目をやると、ありましたよ、”梅干しのイラスト”。

条件反射を利用して唾液の分泌を促してもらおうっていう魂胆なんでしょうが、イラストに描かれているような梅干し(カリカリしたやつじゃなくて、中身が果肉みたいにドロッとしたやつです)は、幼少の頃食べたきり、その後何十年も食べていないので、唾液腺がなかなか反応してくれません。

こんなジジイでも梅干しには縁遠くなってきているんですから、もしかしたら梅干しを食べたことのない若者もいるんじゃないでしょうか。

現代人、特に若い人の間での梅干しの需要がどの程度なのかネットで調べてみたんですが、梅干しの消費量はさほど減少していなっていう説もあれば、若者の梅干し離れが深刻で、20年で半減しているという記事もあったりします。(もしかしたら、正式な梅干しの統計資料なんかないのかもしれません…)

もしやと思い、左の仕切り板に目を向けてみたんですが、残念ながらレモンのイラストはありませんでした。

この検査場では、老若男女、梅干し一択で唾を出さなければならないんです。

欧米では、どうしてるんでしょう。梅干しじゃ効果はないはずです。
レモン一択なんでしょうか。それともピクルスとか。

幼少の頃食べた梅干し(しわしわで、中がドロッとしたやつ)の記憶を頼りに、必死で唾液を分泌させようとしたんですが、梅干しのイラストを見ていると、何故かNOBEL製菓の「男梅」のコマーシャルが頭に浮かんできて、酸っぱい記憶を邪魔されて困りました。

画像引用:ノーベル製菓「男梅」公式サイト

SNSによると、インパクトあり過ぎな彼の名前は、男梅蔵(おとこうめぞう)って言うそうです。

プロフィールには、
年齢:3年物(梅年齢)
趣味:精神統一
性格:忍耐力があり、我慢強い

とありますから、今時お目にかかれないような男の中の男(これって女性蔑視発言ですか)なんです。

電話を表すイラストの多くが黒電話だったり、サザエさんが未だにちゃぶ台を囲んで食事をしていたり、のび太くんのテストが常に0点だったり(これはちょっと違いますね)、仮に国民の過半数が梅干しを食べなくなったとしても、唾液を出すときのきっかけは、ずっと梅干しが定番のままなのかもしれませんね。

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