遠い空の向こうに

画像引用:Amazon

2000年の映画なので映像には多少古さが感じられますが、本作から得られる感動は時代を超越しています。

主人公を演じるジェイク・ギレンホールは、本作ではまだ十代です。
記事にはしませんでしたが、少し前に鑑賞した「ロードハウス」のリメイク版では、マッチョで汗みどろ血みどろのバウンサーを演じていました。
演技の幅が広がったギレンホールですが、はにかんだような優しい瞳は、20年以上の時を経ても変わらない彼の魅力です。

後年、米国の宇宙開発に携わることとなるNASAの技術者の少年時代の話です。
映画は、すでに斜陽産業となった1950年代の炭鉱町が舞台です。
若者たちは、フットボールの才能を生かし大学に進学するか、炭鉱夫として寂れた町で一生を終えるかしか選択肢がありません。
目標もなく燻っていた主人公は、偶然出逢ったロケット工学で才能を開花させ、父親との葛藤や挫折も経験しながら成長していきます。

古い価値観に縛られながらも、仲間思いで正義感が強い武骨な父親をクリス・クーパーが演じています。
どちらかと言うと悪役が多い俳優さんですが、本作のような役柄を演じさせたら並ぶ者がいません。

若者の夢と挫折と再生、頑固な父親との対立と和解、などベタな展開ですが、こういう「リトル・ダンサー」のような展開の作品は永遠の定番です。
ちなみに、リトルダンサーも2000年の映画で、舞台はイングランドの炭鉱町でしたね。

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