藤本タツキ 17-26

画像引用:Amazon

藤本タツキ氏が17歳から26歳までに描いた短編8作品のアニメ化です。

「チェンソーマン」「ルックバック」と、いずれも傑作ですが、その振れ幅は大きく、本作はまさにその広い振れ幅の中に散りばめられた短編たちといった感じです。
残酷さ美しさ優しさバカバカしさなど、様々な情緒がそれぞれの短編に割り振られています。

異星人に支配された地球で息をひそめて生きる人類を描いた「庭には二羽ニワトリがいた。」で幕を開け、「ルックバック」の原型とも言えそうな「妹の姉」で幕を閉じます。
どの作品も20分程度の短さですが、短編小説のような味わい深さと、マンガならではの豊かな表現力が見事に調和しています。
「庭には二羽ニワトリがいた。」のように、残酷で救いようのないエピソードであっても、どこかホッとさせられる優しさを残してくれます。

様々な才能のひきだしを持った天才の手による珠玉の短編集です。

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