2クール28話が終わりました。
メジャーな作品なのでストーリーは省きますが、本作の魅力は、魔法使い対魔物、魔法使い対魔法使いの戦いを軸とした冒険譚にとどまりません。
この物語が味わい深いのは、”ほぼ”不死のフリーレンと限りある命の人間を対比しながら、
一期一会の出逢いと別れや、老いて死にゆくこと、忘れ去られることの悲哀が語られているからでしょうか。
時折挿入されるギャグも、悪ノリすることなく、そんな空気感にうまく馴染んでいます。
生きている者が、死した者の思い出を引き継ぐことで、死者は生き続けますが、引き継いだ者もいずれ死に、全ては忘れ去られます。
そんな人間の儚さを、不死のフリーレンが愛おしく感じていく心の移ろいが、静謐で心に沁みます。