
後書きで知りましたが、作者の太田愛氏は、ドラマ「相棒」の脚本を書ている方とのことです。
本作は小説デビュー作ながら、完成度の高さの所以がわかります。
通り魔事件で一人だけ生き残ったガテン系の修二、はみだし刑事の相馬、元TV制作者で風来坊の鑓水の3人が、事件の背後に隠された巨大に立ち向かう物語です。
点と点が徐々に繋がり、隠されていた陰謀の輪郭が明らかになっていくプロセスは、さすが「相棒」の脚本家だけあって、読者をひきつけて放しません。
上下二巻で、900ページに上る長編ですが、読み始めたらやめられない娯楽作品に仕上がっています。