三体(Netflix版)

画像引用:Amazon

世界的なベストセラーの実写化ゆえに、批判的なレビューも散見され、Tomatometerも80%と、絶賛と言うほどの評価は得られていませんが、イダログは大変気に入りました。

原作の持つハードSFさが抑えられ、娯楽性や抒情性が優っている面が、原作のファンには物足りなかったのかもしれませんが、一方で、難解さが和らげられ、親しみやすい作品になっていると思います。

抒情性や映像美への拘りも、原作のファンには違和感を与えたのかもしれません。
原作の中国人科学者のキャラクターが、本作では多様な人種の若い科学者5人に割り振られており、彼らの友情と苦悩が、地球外からの侵略という遠大なテーマと同じぐらいの比重で、美しい映像を背景に描かれていきます。
原作では強調されていなかった抒情性が、静かなテンポで進んで行く展開は、むしろ物語に深みをもたらしているように感じられました。

本作は原作の第1巻を中心にしつつ、2巻3巻の一部までを再構成していますが、原作は物語が進むにつれ、しり上がりに面白くなっていくので、本作もシーズン2が望まれます。

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