「この味がいいねと君が言ったから7月6日はサラダ記念日」(俵万智さんの歌集「サラダ記念日」より)
今年の元旦、東京から福岡へ帰るため、羽田へ向かう満員電車のつり革につかまっていたところ、目の前のシートに座った人から、突然席を譲られてしまいました。
確かに、シルバーシートの前には立っていましたが、とうとう正真正銘のジジイになってしまったんでしょうか?
No thank you, don’t worry, please take your sheet.などどとオドオドしながら遠慮したんですが、そうなんですよ、譲ってくれたのは、外国人の若い女性です。
西洋人の人種は日本人には見分けがつきかねますが、能天気なアメリカ人にはない素朴さが漂っていましたので、ラテン系かな?
いずれにしても、譲ってくれた真意がわからず、元旦早々プチパニックに陥ってしまいました。
単純に私のことがジジイに見えたのか?
西洋人から見たら日本人は子どもに見えるって言いますが、それでもなおジジイに見えたのなら、ちょっとだけショックです。
ガイドブックに、日本の電車のシルバーシートでは、少しでも自分より年上の人が前に立っていたら席を譲りなさい、でないと、キレやすい老人が怒り出しますから、などと書いてあるんでしょうか?
ただ単に、日本に親善の爪痕を残したかっただけなのかもしれません。
「外国人観光客が驚いた。日本では当たり前の光景」みたいな記事に影響をされたのかな?
生まれて初めて席を譲られたのに、外国の人に譲られてしまったがために、未だに頭の中の整理がつかないイダログです。
日本人だったら良かったのかって言うとそんなこともないんでしょうね。
やっぱり、ショックと気恥ずかしさと微かな憤り(オレはジジイじゃないっ!)が入り混じり、オドオドしながらその場から逃げだすような気がします。
以前、貫禄の無さを嘆く記事を書いた記憶がありますが、貫禄が身に着く前にジジイなってしまうのも困りますね。
「お座り下さい、セニョール」とセニョリータが言ったから2024年1月1日はシルバーシート記念日。