コンサルが「最初の3年間」で学ぶコト / 高松智史

画像引用:Amazon

以前、同じようなタイトルの「コンサルが1年目に学ぶこと」という書籍を紹介しましたが、そちらが、コンサルとビジネスパーソンに共通する普遍的なノウハウを説いていたのに対し、本書は、もう少し明確にコンサル業務に携わる人を対象にしています。

だからと言って、一般企業のビジネスパーソンには無縁な内容かと言うと、結局一般企業に勤務していても、コンサル的なスキルは大なり小なり必要とされるため、本書で説かれている、プレゼンスキルや上司、チームメンバー、クライアントとの付き合い方等々に関するスキルは、とりわけ若手のビジネスパーソンにとって有意義なものばかりです。

一方、「コンサルが1年目に学ぶこと」が、極めて真面目な語り口だったのに対し、本書の方は、いかにも業界人的な軽いノリなので好みが分かれるところですが、若い人には読みやく感じられるかもしれません。

どちらかと言えば実務寄りの内容、悪い言い方をすると、テクニックを磨く指南書とも言えます。

例えば、PPT資料の作り方については、私も心掛けていることですが、
先ずは、ワードで趣旨を箇条書きし、そこからPPTに落とし込んでくこと、「考える」と「描く」を別々に捉え、先ずは「考える」から入って行くべし。
まさに、その通りですね。

その他、
タスクに入る前に、先ずは論点整理。
会議の議事録はその日のうちに、鮮度重視。
ネットでの情報収集は、一つの答えだけで満足せず、複数の記事を比較し、最適な解を見つける。
頼まれた仕事は120点でやり遂げ、そこからさらに自分なりのアウトプットを付け加える。
等々、比較的経験が浅いビジネスパーソンにとっては、参考になる話ばかりです。

サラリーマンの処世術的な面も窺えますが、単なるテクニックと侮らず、その背景にある、基本的な心構えのようなものまで汲み取った上で、テクニックを生かすことが大事です。

少し教訓めいていますが、気に入った一節がありました。
運に恵まれた人が成功する確率は100%、
センスの良い人が成功する確率は75%、
健康に恵まれた人が成功する確率は50%、
頭の良い人が成功する確率は25%、というものです。

所詮運次第だからあきらめろという意味ではなく、凡人が成功するには、頭脳を鍛えるしかないし、それが一番手っ取り早いから、皆さん学ぶ努力を怠らないようにしましょうね、ということです。

タイトルとURLをコピーしました