スウィング・キッズ

画像引用:Amazon

2018年の韓国映画です。

朝鮮戦争時、米軍が管理し、北の兵士が収容されていた韓国内の捕虜収容所が舞台です。

日本人が知らない近代史を時代背景に持ってきた点だけでも興味深いんですが、
タップダンスに魅せられた主人公たちを、ミュージカル仕立てで描いている点もユニークです。

しかし、決して奇をてらった作品ではなく、イデオロギーの対立や差別といった重たいテーマに、
まじめに向き合い、問題意識を見るものの心に訴えかけてくる作品に仕上がっています。

主演はアイドル歌手のようですが、私は誰だかわからないまま鑑賞しました。
日本と違い、アイドルを主演にもってきても、あくまでも物語の良し悪しで勝負するところが、
韓国映画の凄味だと思います。

たまたま物語に相応しい役者が、アイドルだったっていう感じでしょうか。

「ファッキン、イデオロギー」っていう言葉が、作品を貫く重要なテーマになってるんですが、
時代背景的にはあり得ない、ボウイのModern Loveをバックに主役とヒロインが躍るシーンなんか、
まさにそんなテーマがダンスの描写を通じて伝わってきて、
感動で胸が震えるような名シーンだと思います。

大枠は史実に基づいているため、苦さは残りますが、とても良心的な作品です。

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