
2026年に公開されたばかりの台湾映画ですが、既にAmazonプライムで無料配信されています。
注.7/26現在、Amazonプライムでの配信を終え、Netflixで「大濛」として配信中。
1950年代台湾の白色テロにより、政府から銃殺刑に処された兄の遺体を引き取るため、田舎から台北にでてきた幼い妹と、彼女を助ける、同じく白色テロでかつての仲間を奪われた車夫の物語です。
時代背景は、第二次大戦後の国共内戦と、それに続く国民党政府樹立後の殺伐とした台湾の風景ですが、映画から醸し出される空気感は、まさに昭和の日本の面影といったところです。
黒澤明や小津安二郎が好んで描いたような、貧困と混乱にあえぐ市井の人々が、騙したり騙されたりしながらも、ギリギリの刹那では助け合い、支え合う姿に心が揺さぶられます。
抗いようのない歴史の大波に翻弄され、悲劇的な生を生きる市井の人々にも、時間による癒しは訪れます。
近代に至るまでの、庶民の悲哀と優しさを通して、台湾の哀しい歴史の側面を浮かび上がらせた良心的な作品です。
