春夏秋冬代行者 春の舞

画像引用:Amazon

「ヴァイオレット・エバーガーデン」の記事で少し触れましたが、本作の同じく暁加奈氏によるライトノベルが原作です。
誤解を受けそうな引用画像ですが、内容は極めて真面目なファンタジーです。

「ヴァイオレット-」で、やや美化されて描かれていた共依存の関係が、本作では思いっきりむき出しに描かれています。

春夏秋冬の季節が、見えざる手によって任命された”代行者”によってもたらされる世界が舞台です。
物語は、”代行者”と彼らを守る”護衛官”と、現状の摂理を破壊しようとする勢力との闘いを軸に展開しますが、それ以上に、季節を代行するという重荷を負わされたことで、危険にもさらされ、精神的にも追い詰められる春夏秋冬それぞれの代行者たちと、かれらを支える護衛官との絆がコアなテーマになっています。

同性間、異性間、大人と子供、姉妹、など、代行者と護衛官の関係は、思いっきり共依存に振り切っています。
おまけに、共依存の関係は、敵対勢力の側でも描かれています。

ちょっとだけ視点を変えると、全員がメンタルに問題がありそうなほど、依存し合うことで、お互いの存在をかろうじて支え合っています。
迷いなど欠片もなく、それぞれが相手のために自己犠牲を厭わない潔さは、異常性と紙一重ながらも、不思議と心を揺さぶります。

人は皆孤独で弱い存在だからこそ、支え合うことで強くなったり、思いやることで成長できたりと、共依存を前向きにとらえている視点がユニークです。

アニメの方は、一旦”春”のエピソードで終了しましたが、原作への興味もそそられる佳作です。

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