
2011年に、小説投稿サイトへの連載が始まり、その後商業出版へ移行、2023年に14巻で完結した伝奇ファンタジー小説です。
アニメ化もされていますが、小説の方を紹介します。
物語は、江戸時代の天保元年(1830年)から始まります。
愛する者たちの命を鬼に奪われた主人公が、鬼の力と長寿を得て、江戸から平成に至る長い年月、鬼の討伐と最終決戦に命を懸ける物語です。
“鬼””兄と妹””鬼を喰らって力を奪う”などなど、「鬼滅の刃」との類似性が指摘されることも多い本作ですが、初出が2011年と「鬼滅の刃」以前なので、たまたま似ているだけなのでしょう。
「鬼滅の刃」は数話で離脱してしまいましたが、本作に関しては、現在折り返しの7巻まで読み終え、今だ先の展開に対する興味が尽きません。
最終巻まで高い人気を維持してきた作品ですから、単に主人公と鬼との闘いを綴っているだけではありません。
血なまぐさいエピソードの合間には、ほっこりさせる人情噺が挿入されていたり、伏線と回収も技巧だけに奔ることなく、長い年月をかけた一期一会の機微が、心の琴線にふれます。
鬼の力を得て、文字通り復讐の鬼と化した主人公が、長い年月での出会いと別れを繰り返すうちに、弱さと優しさを受け入れられるようになってくる心の変化も感動的です。
Amazonの”ほしい物リスト”には読みたい本が溜まっているのですが、しばらくは本シリーズから離れられそうにないほどの面白さです。
