還暦と言う言葉を聞くと老年をイメージしてしまいますが、最近は公的にも60歳は老年とは言わないそうです。
20歳になる時の成人式や成人の集いように、老年式や老年の集いがあるわけではないので、内心(ヤバいな、ジジイじゃん)と自覚しながらも、自分が還暦を迎えたことに気づかなかったフリをしておくことができました。
ところが、65歳となるとそうはいきません。公的にも老年として扱われるんです。
先ず、ワクチン接種の案内ハガキが市役所から届きます。
2か月の間隔をあけて2回接種する帯状疱疹と、肺炎球菌の案内が届きました。
これにインフルエンザを加えると、今年は4回ワクチンを接種したことになります。
国が推奨するのだから安全だとわかっていても、根が小心なので、ついネットで陰謀論を検索してしまいます。
ところがコロナワクチンと違い、帯状疱疹や肺炎球菌のワクチン接種に関しては陰謀論が見当たりません。
もうすぐ死ぬかもしれない年齢に達した人間に向けて、デマを流しても意味がないということなのでしょう。
ワクチンの副作用にまつわる陰謀論は、将来がある若者たちにこそ有効なんです。
帯状疱疹ワクチンに関しては、陰謀論どころか、逆に認知症の予防効果があると言われています。
“逆”陰謀論みたいですが、年寄には”死”よりも認知症で脅かす方が効果的です。
時を同じくして、孫クンもインフルエンザの2回目を接種(子どもは2回接種だそうです)しました。
2回目は、注射ではなく鼻の粘膜にワクチンを噴射する新しいタイプ(フルミストって言うそうです)です。
それでも、インフル検査がトラウマの孫クンですから、鼻に何かを突っ込まれるのは恐怖でしかありません。
注射の時と同様、付き添った妻に頭を押さえつけられ、看護士さんたちには手足を押さえつけられと、拘束されたレクター博士のようになりながら、右の鼻が終わるや「ちょ、ちょっと待って、少し休憩させて〜!」の懇願も虚しく、左の鼻にもシュッツ。
注射じゃなくても、小さい子にとっては病院では何をされても怖いんですね。
フルミストは簡単で良さそうですが、デメリットとして「次回から子どもが注射によるワクチンを打ちたがらなくなる」が挙げられていました。
子どもが注射を嫌がるのはわかりますが、子どもだけとは限りません。
今年4回目のワクチン接種でしたので、看護士さんから「今年のワクチン接種で、”痛いのNo.1″はなんでした?」と聞かれました。
「帯状疱疹の1回目ですかね」と答えると「あー、やっぱりね。1回目が痛すぎて、2回目に来ない人が多いんですよ」とのこと。
まるで子どもです。”年を取ると子どもに戻る”のたとえどおりです。
老人認定のとどめは、介護保険被保険者証の到着です。
マイナ保険証への移行が物議をかもしている時代に、紙の保険証が届くとは思いませんでしたが、明確な証明書をいただくと、もう老年から目を背けることはできません。
いつ何時介護状態になってもっても、へちゃらです💛
老人認定で軽くショックを受けましたが、インセンティブもあります。
映画館はシニア割引が適用されます。
実は60歳から割引を受けられるんですが、最近の大作は3時間を超えるため、「アバター」なんかだと絶対途中でトイレに行きたくなるから、高齢者となった今では、映画館はちょっと躊躇してしまいます。
国立西洋美術館と国立科学技術館は、65歳から無料だそうです。
シルバーシートは?曖昧ですが、どうやら65歳からは座っても許されるようです。
でもなんか落ち着かない…、この後ろめたさはなんだ。…などと言っていたらいつまでたっても特権を利用できません。
いまだにライブに足を運びますが、こちらは高齢者に参戦されると「イェーイ!」とこぶしを振り上げたとたんに心臓が止まることもあり得るためか、シニア割引は見当たりません。
と思ったら、ネットで検索すると「スターダスト☆レビュー」のライブにはシニア割引がありました!
なるほど、メンバー全員、私より年上ですもんね。
