Part1同様、Part2もまた素晴らしい作品でした。
重厚長大すぎるためか、やや退屈さを感じさせるとのレビューも散見されますが、まさに、そんな様式美やスケールの大きさこそが本作の魅力と思います。
166分もの長尺なのに、一度見始めたらやめられません。
王族間の抗争を軸にしたストーリーは古典的であり、随所に見られる呪術的な描写も、一歩間違えると時代錯誤に陥ってしまいそうですが、一方で、圧倒的な映像美とスケールの大きさは、映画芸術が持つ根源的な娯楽性を存分に見せつけてくれます。
Part1で、一族を滅ぼされ砂漠に逃れたティモシー・シャラメ演じる主人公が、砂漠の民の力を借りて自らを覚醒させ、彼らを従え復讐を果たすのが本作です。
どの俳優も重厚な演技を見せてくれていて、SFと言うより、壮大な歴史絵巻のようです。
待ちに待った宿敵フェイド・ラウサもようやく登場します。
デヴィッド・リンチ版で演じたスティングのようなカリスマ性は感じられませんが、演じるオースティン・バトラーは、キャラクターの持つ残忍さや狂気をよく表現しています。
本当は映画館で鑑賞すべき作品なんでしょうが、配信でも十分素晴らしさは伝わってきます。