KLEO クレオ

画像引用:Netflix

ベルリンの壁崩壊前後を舞台に、ドイツで製作されたNetflixのスパイドラマ(8エピソード)です。

旧東独の秘密警察(シュタージ)の暗殺者だった主人公クレオが、壁崩壊直前に組織から裏切られた挙句投獄されますが、崩壊後に裏切り者を抹殺していきながら、真相に迫っていく物語です。

舞台設定やあらすじを聞くと、「アトミック・ブロンド」みたいな、ベルリンの猥雑な空気の中で、スリリングなアクションが展開するドラマを思い浮かべますが、実際は、レトロで”緩い”感じのスパイアクションです。

裏切りや不正など、不穏な空気を漂わせながらも、どこかユーモラスで、視聴者に過度な緊張感を強いない安心感があります。

ハリウッド映画に比べると、テンポも遅く、緊張感にも欠けているのは確かですが、じゃあ退屈かと言うと決してそんなことはありません。

独特の空気感にハマると、緩い展開だからこそ、安心して見続けられる不思議な感性を持った作品です。

主役のクレオを演じている、イェラ・ハーゼっていう女優さんもなかなか魅力的です。
「アトミック・ブロンド」のシャーリーズ・セロンみたいな切れ味の鋭さはありませんが、多感な少女とサイコな暗殺者の顔をうまく演じきっています。

大作ではありませんが、味わい深い、掘り出しものです。

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