ずっと見たかった作品なんですが、
最近Amazonプライムで無料配信が始まったので、早速鑑賞しました。
期待が先行し、妄想ばかりが膨らみ過ぎると、実際鑑賞したら、なーんだこんなもんか、
っていうことがよくあるんですが、
本作に関しては、期待以上の興奮をもたらしてくれました。
「ジョン・ウィック」の制作陣の手による作品との前情報も、
期待に拍車をかけていた一因なんですが、
まさに「ジョン・ウィック」と同じパターンを踏襲していながら、
そこで確立した必勝パターンを最大限活かし、
本作でも、最後まで見る者の心を捉えて放しません。
もう少しコミカルなトーンを想像していたんですが、
確かにそんな調子で物語は滑り出すものの、
中盤以降のシリアスなアクションへの振り切れっぷりが半端じゃなく、
92分間、息をつく間もなく、一気に突っ走っていきます。
家族や周囲からバカにされている冴えないオヤジが、
ふとしたきっかけで組織犯罪に巻き込まれ、家族にも危機が及びますが、
その冴えないオヤジが実は…、
っていう、よくあるパターンのストーリーなので先が読めてしまうんですが、
読めてしまうのに、”冴えないオヤジが実は”のカタルシスを、
思う存分味わわせてくれるのが、本作のすばらしさ、演出と脚本の巧さです。
ジョン・ウィックのように、華麗で無敵ではありませんが、
血塗れ泥まみれになりながら、鬼神のような執念で敵を叩き潰していくオヤジは、
是非、「ジョン・ウィック」にも参戦してもらいたい、魅力あるキャラクターです。