時系列では、すでにお亡くなりになったキャラクターなので、
感情移入できるか心配でしたが、2時間超退屈することなく鑑賞できました。
難しい説明が不要な、優れた娯楽映画と思います。
ブラック・ウィドウの生い立ちにまつわる哀しい話を軸にした構成は、
「ワンダヴィジョン」を思わせます。
ドラマ部分のスカーレット・ヨハンソンは、演技派とまでは言えませんが、
スピーディーな展開と格闘シーンを引き立てるためのスパイスとしては十分です。
MCU本編での超人的な活躍に比べると、
やや生身の人間っぽく描かれているように見えますが、
ヒーロー物よりも、むしろスパイアクションと思った方がよさそうです。
偽りの家族の絆がドラマ部分で描かれていますが、
すっかりメジャーになったデヴィッド・ハーバーが、
偽りの父親役で良い味を出しています。
ストレンジャー・シングス同様、デリカシーの無いダメおやじだけど、
ここ一番では底力を発揮するキャラが、はまり役になりそうです。