孫クンが親友のＡクンからもらったお手紙には「うまれて(きて)くれてありがとう」との尊いお言葉が綴られていました。
幼稚園年長組にして、すでにソウルメイトを得た孫クンです。
「生まれてきてくれてありがとう」などという気の利いた言い回しは、私が幼稚園児だった頃には聞いたことがありません。
それどころか、自分がこの世に生まれてきた認識すらないまま、ぼんやりと泥遊びをしていたはずですので、最近の子どもたちの進化には驚かされます。
件の言い回しについてネットで検索してみると（最近はＡＩの回答が真っ先に表示されるんですね）、「1970年代に放送されたドラマ『ありがとう』の影響という説もあるが、特定されていない」などと、逃げ腰な回答が返ってきました。
孫クンも返事を書こうとしますが、ひらがなさえ覚束ない彼は、同じく「うまれてきてくれてありがとう」と何のひねりもきかせず返すのが精一杯です。
お勉強嫌いな孫クンですが、持ち前のコミュニケーション能力だけを頼りに、幼稚園を卒園したら、福井県立大学の恐竜学部に入学する気になっています。
カタカナはおろか、ひらがなさえ覚束ないようでは、先ず、恐竜の名前が読めずに苦労することでしょう。
恐竜学部まで辿り着くには、まだまだ長く苦しい道のりが続きそうですが、ソウルメイトとの友情が末永く続いてくれることを願ってやまないジージです。