孫クンの幼稚園では、同じ誕生月の園児のために毎月誕生会が開催されます。
その際、大人になったら何になりたいかを発表するのですが、年少組の時は「”コールドプレイ”になりたい」と”なりたい”の意味がよく理解できていないながらも、先生たちを失笑させた孫クンですが、年長組になった今回の誕生会では、「空間デザイナーになりたい」と、一足飛びに具体的かつマニアックな将来の夢をカミングアウトし、お友だちはもとより、先生たちですら(どんな仕事?)とリアクションに困るような告白をした孫クンです。
勘の良い人はお気づきかと思いますが、キッザニアの影響ですね。
子どもたちに職業意識を植え付けるのには良い経験なのでしょうが、キッザニアで経験できる職業がこの世の全てと思われても困ります。
ピザーラの職業体験によって、ピザ屋さんになりたいと思う子どもはどの程度いるのでしょうか。
警察官や消防士はいるにの自衛隊がいないのは大人の事情かもしれませんが、韓国のキッザニアには特殊部隊があるそうですから、大人の事情は別にして子どもたちは純粋に楽しんでくれそうな気がします。
世の中の大多数は私のような平凡なサラリーマンだと思いますので、ひたすらエクセルで表を作ったり、納期遅れを謝罪してまわったり、のような地味な仕事も経験させておかないと、将来世の中にでてから困るんじゃないでしょうか。
誕生月とゴールデンウイークが重なり、まさに盆と正月状態のハイテンションな孫クンですが、ゴールデンウイーク最大のイベントは、地元のショッピングモール”ゆめタウン”で開催されるこどもショーです。
5月4日はティラノサウルス、5月5日は小島よしお、と連日のビッグネーム来場とあって、婿君は早朝から整理券配布の列に並んでいます。
ティラノサウルスと小島よしおと聞いて、幼稚園児の血がたぎらないはずがありません。
大人にはちょっと理解しがたい異形のヒーローによる組み合わせですが、ゴールデンウイークはこのカードしかないでしょ!と判断したゆめタウンの思い切りの良さには感心します。
画像は、初日のティラノサウルスに参戦した孫クンのいで立ちです。
自転車用のヘルメットに、水泳のゴーグルという、孫クンにとっては、恐竜と戦う気満々の勝負服です。
自分の子どもだったら「着替えないなら、連れて行かないぞ!」と叱るところですが、孫クンファーストの婿君は、この格好の孫クンと終日館内をうろついていました。
二日目の小島よしおショーも、婿君が早朝から整理券をゲットした甲斐あって、親子で最前列の真ん中に陣取るこができました。
「一緒にステージに上がってギャグをやってくれる子はいるかな!」との小島よしおさんの呼びかけに、遠慮して腰が引けている周囲のお友だちを後目に、一人颯爽と手を上げステージに上がっていく孫クンです。
「さあ、ステージには○○○○君が上がってくれました!」と孫クンの名前を高らかに読み上げる司会者さんの声が館内に響きわたります。
この手のショーでの定番なのか、ここでも将来の夢を聞かれ「空間デザインスタジオで働くことです」と淡々と語り、「随分具体的なのねぇ」と司会者さんを呆れさせていた孫クンです。
ステージ上の孫クンは、テンションが最高潮に達したためか、”そんなの関係ねぇ”のフリのまま、”オッパッピー”を叫ぶという、禁じ手とも言える原作改変を本人の前で披露しています。
お笑い好きの家族の前でやろうものなら、「面白くない!ひっこめ!」と罵倒されそうなギャグにもかかわらず、「ハイブリッドだねぇ。新しいギャグになりそうだよ」とあくまでも子どもに優しい小島よしおさんでした。
お遊戯会のバスドラムに立候補しながらも、途中でテンポが速くなるという理由で落選し、クッキーを作らせれば、地球外生命体と見紛うパパの顔を焼き上げるなど、今のところ音楽的センスも美的センスも発揮できていない孫クンなので、コールドプレイや空間デザイナーになるのは難しいかもしれません。
ステージ上で小島よしおさんと新しいギャグについて語り合っているコミュ力抜群の孫クンを見るにつけ、やりたいこととできることは違うんだよね、と思ってしまうジージでした。