アンパンマンは、物語の前半でバイキンマンの罠にかかってピンチに陥ることがあります。
顔の一部分がなくなったりしますが、そんな時も大丈夫。
すぐにジャムおじさんが作り直してくれます。
最後には、バイキンマンが、
「アンパンマンめ覚えてろよ!」と言う捨て台詞とともに、
ドキンちゃんと逃げていくんですが、
決して「ジャムの野郎、覚えてろよ!」とは言いません。
「ジャムおじさんめ、覚えてろよ!」と、
あくまでもジャムおじさんのことは、”さん付け”なんです。
この事実からも、
バイキンマンは、根は良いヤツなんだということがわかります。
一方で、バイキンマンが、
「ジャムおじさん」までを一つながりの名前として認識している可能性も捨てきれません。
よく、テレビやラジオのお便りコーナーで、
「次のお便りは、〇〇市の『なっちゃん”さん”』からです!」
って言いますよね。
そう言わないと、
「『なっちゃん』までがペンネームなんだから、
きちんと”さん”を付けて呼んでください。失礼でしょ!」
って怒られることを恐れているからでしょうか。
だとすると、バイキンマンが「ジャムおじさん」と言うのも頷けます。
彼が本当に良いヤツなら「ジャムおじさん”さん”」って言いますよね。
だから何なの?って話なんですが、
善人の見分け方、というお題で最初に思いついたのが、
例えば空港のカウンター前のベルトパーテーションを、
待っている人が誰もいないのに、
律儀にぐるぐる回ってからカウンターにたどり着く人がいます。
ああ、この人は善人なんだな、と思ってしまいますが、
そんな風に、無意識に人の良さがでてしまうサインのようなものが他にもあるんじゃないか
と思って書こうとしたんですが、
バイキンマンのことしか思いつきませんでした。
すみません・・・。
けど、物には何でも名前があるんですね。
画像を検索するために、
”空港のカウンターの前の迷路みたいなやつ”で検索をはじめたんですが、
ベルトパーテーションと言う言葉に行き着いた時には、
ささやかな達成感を感じました。
おそらく、残り少ない人生で二度と使わない言葉だと思います。