五億円のじんせい

画像引用:Amazon

五億円の善意の寄付による心臓移植で、命を救われた過去を持つ少年が主人公です。

善意の重みに耐えながら、何者かになろうともがきつつ、結局何者にもなれそうにない平凡な主人公は、五億円を清算し死のうと思い立ちます。

善意によって救われた側からの着眼点が斬新です。
劇中に散りばめられた、主人公が遭遇するエピソードは、今日的でシリアスな内容ばかりなんですが、緩く軽妙なトーンで展開していくため、安心して見ていられます。

そんな緩い空気感をリアリティーの欠如と見るか、寓話的と見るかで評価が分かれるのかもしれませんが、脚本の見事さが際立っており、爽やかな気持ちにしてくれる佳作です。

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