
並木銅氏が大学在学中に執筆したデビュー作で、松本清張賞を受賞した作品です。
出口夏希さんらが主演の映画も公開されていますが、原作について書きます。
主人公は、北関東の地方都市で工業高校に通う3人の女子高生です。
地方都市での行き場のない閉塞感の中、彼女たちの積もり積もった鬱屈は、大麻の栽培という違法行為で暴発します。
学校生活を送りながらも犯罪に手を染め、危険な目にも遭いますが、一方でありふれた日常はおかまいなしに回り続けます。
お互いに毒を吐き合い、相手を傷つけるような会話を交わしながらも、彼女たちは軽いノリで共犯関係を続けます。
主人公の3人が、それぞれ、音楽、映画、漫画に精通しているため、飛び交う会話は自ずとマニアックです。
漠然とした不安を振り払うかのように疾走し続ける彼女たちからは、虚しさや哀しさも垣間見えます。
オトナにとっては眉を顰めたくなるような、無軌道でニヒルな青春なのに、突き抜ける力強さに心揺さぶられます。
スーサイドマシーンの如く疾走し続ける彼女たちの行き着く先は、不穏な結末でしかありません。
悲劇的な現実に直面しようとも、「まぁ、いいか」と軽くいなしてしまう、少女たちのカッコよさに共感を覚えます。
