プレデター: ザ・プレイ

画像引用:Disney+

シュワルツェネッガーの第一作以降、未だ根強い人気のシリーズですが、本作は、シリーズ最高傑作の評判を裏切らない出来でした。
残念ながら、今のところ日本では、Disney+による独占配信のみのようです。

1700年代のアメリカを舞台に、ネイティブアメリカン最強部族のコマンチ族の兄妹がプレデターと死闘を繰り広げます。
アメリカの大自然の美しさに心奪われる導入部分では、野生動物による狩るものと狩られるものの営みが、ドキュメンタリーのように美しく残酷に描かれます。
また、妹の方は、並外れた身体能力と知覚力を持ちながらも、女性であるが故に力を発揮する機会が与えられていないという設定です。

このあたりの切り口やサイドストーリーは、現代の多様性や環境問題も意識しているようですが、あくまでも隠し味程度にさり気なく、しかし効果的に物語に織り込まれています。

ネイティブアメリカンは、この手のドラマには欠かせない存在で、沈着冷静な追跡者の役が多く、威厳を湛えながらも、途中で殺されることが多いんですが、本作では、そんなマイノリティの彼らが主役を演じている点も、過去作と異なる味わいを醸し出しています。
斧や槍や弓矢中心の白兵戦は、「ランボー」の第一作を彷彿とさせるような迫力です。

無駄を削ぎ落し、狩るものと狩られるものの間の緊迫した駆け引きだけをテーマに、最後までその緊張感を途切れさせることなく、見る者を引き付けて放さない傑作です。

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