ホロスコープに、ノーアスペクトという言葉があります。
どの天体とも吉角や凶角を形成していない、つまり天体の影響を受けていない運勢、
という意味なのですが、
周囲の影響を受けず自由に動きまわれる反面、一生自分探しがつきまとう星まわりとも言えます。
昔から、自分には運がないじゃないかと思っていたんですが、
これもノーアスペクトのせいだと思っています。
とにかく、くじ引きがまったく当たりません。
まったく当たらないという運は、ある意味”強運”なのかもしれませんが、
それは決して”幸運”とは呼べませんので、そんな強運なら要りません。
ガラガラって回すヤツだと、基本的にポケットティッシュです。
決して勘が働かないわけではないんですが、
宝くじとか、運だけが頼りのジャンルに関しては、まったく当たったためしがありません。
10枚買って300円当たっても、それは当たりとは言えません。
換金も面倒だし、運のなさを思い知らされるだけなので、いつしか宝くじも買わなくなりました。
ノーアスペクトなので、星の力があてにできません。
自分の力で何とかしなさいってことですね。
自分だけで完結する問題だったら良いんですが、
妻が運転する車の助手席に乗っていると、
お前が乗ってるからギリギリで赤信号に引っかかる、などと文句を言われますが、
言いがかりもいいところです。
自分の夫には運がない、という思い込みがあるから、偶然の機会が必要以上に強調されるだけです。
22時22分を頻繁に目にするから、自分には特殊な能力が備わってるんだ、
って思いこむ人がいますが(私です)、それと同じ心理学現象に過ぎません。
けど、波風を立てないよう、ニコニコしながら聞き流しています。
今回、運よく、運が試される機会がありました(ウン。)
秋と言えば、全国民が楽しむのが松茸狩りですね(そんなわけない。)
先ず、アカマツを見つけろ、ってアドバイスがあったんですが。
以前書いたように、色覚障害のイダログにとって、色がカギを握っていると手も足もでません。
目も出ません。網膜も出ません。眼球も飛び出しません。
どれがアカマツなのかクロマツなのか、まったく区別がつかないので途方に暮れるしかないんですが、
一緒にペアを組んだ、頭のてっぺんから爪先まで上品なお嬢さんの、
「私は匂いで松茸を嗅ぎ分けられます」という、
成田空港の麻薬犬並みの頼もしい宣言に安心し、
私の方は、探すフリをしながら、
ウォーキングデッドみたいに森の中をフラフラうろついていたんですが、
おそらくその土地の松茸は、気配を消して追っ手を逃れる術を身に着けていたようで、
麻薬犬のお嬢さんは、数分でまさかの方針転換です。
「松ぼっくりを手がかりにした方が良いかもしれません」などと、
初心者を卒業する前から、独自の理論を打ち出してこられたんですが、
結果は、予想通りの収穫ゼロでした。
ネットで検索すると、初心者が運任せで探し出せる可能性はゼロとのコメントもありますから、
たぶん努力しても無駄だったということで、自分を納得させることにしました。
ところで、松茸狩りとその後の懇親会までは、一つのゲームになっていて、
一応、獲得したグラム数で順位を競って賞品がでるんですが、
1位の人が一番良い商品を獲得できるわけではなく、
1位の人から順番に、”主催者が”くじを引くシステムになっているんです。
もうこなると、自分の手を離れた運が、別の人の運に委ねられ、
結局、誰の運に左右されてるのか、何が何だかわからない状態です。
主催者さんは、日本でも有数の強い運勢を持った方だったんで、
私もなんとか平均的な商品を獲得できたんですが、
そんな強力な運をもってしても引き上げることができなかったイダログの運のなさは、
相当強力な運のなさなんじゃないかって、何言ってるかわからなくなってきました。
努力して結果が得られないと、いつまでも後悔ばかりを引きずって精神衛生上良くありません。
そんな時には、運命のせいにしちゃいましょう。
自分のせいじゃないや、運命なんだから、でごまかすのが一番収まりが良いですよ。