「マーダーボット・ダイアリーズ」の続編です。
前作も絶賛しましたが、本作もなかなかの出来です。
“なかなか”と言ったのは、前作がNo.1だとすると、No.2ぐらいかな、という意味です。
前作で主人公のマーダー(殺人)ボットこと、警備ユニットに”人権”を与えた、
リベラルな国家のリーダーの娘の調査隊に警備ユニットが同行し、
廃棄されたコロニーで危険なミッションを遂行する物語です。
前作同様スリリングな展開は、一気読みを誘いますが、
本作は、やや用語がわかりにくく、真相究明のプロセスも複雑になっている分、
多少の読み難さは残ります。
しかし、キャラクター達は相変わらず魅力的で、皮肉屋のロボット同士の掛け合いも、
前作同様、軽妙でほのぼのとしています。
難解な用語は多少読み飛ばしても、物語は問題なく楽しめます。
ハラハラドキドキ感は、一級のエンターテイメント小説です。
SF嫌いにも、自信を持ってお勧めしたいシリーズです。
前作でも言いましたが、子供っぽいカバーイラストに惑わされないで下さい。