
Disney+独占配信なので、未加入の方には申し訳ありませんが、シーズン1同様、約2年半ぶりのシーズン2もまた傑作です。
「ローグワン」で登場した反乱軍のスパイ、キャシアン・アンドーを主人公とした作品です。
シーズン2では、デス・スターの設計図を奪う「ローグワン」に至るまでの4年間が、3エピソードを1年として、4つのフェーズに区切られ、緊張感を高めながら展開していきます。
反乱軍が、どのような経緯で力をつけてきたのか、その中でのキャシアン・アンドーのモチベーションの高まりや果たしてきた役割が描かれていきます。
デス・スター建設のため、平和に暮らす小国が、天然資源を狙う大国(帝国軍)に踏みにじられる過程が克明に描かれているため、SFの体裁をとりながらも、ウクライナやガザで起きている悲惨な現実を想起させるようです。
帝国側、反乱軍側それぞれの人間の描き方も単純な善悪では割り切れません。
帝国の官僚は紛れもなく悪の手先ですが、見方を変えると、大きな力に翻弄され、そのような環境でしか生きられない人間の悲哀を感じさせます。
一方の反乱軍も、微妙な思想の食い違いにより一つにまとまり切れず小競り合いを繰り返しており、ある意味官僚的な非人間性を感じさせます。
重苦しく、息が詰まるような作品ですが、「ローグワン」とともに、スターウォーズの中では最高傑作といえるシリーズです。