Netflixの海外制作アニメです。
外国人が作った、なんちゃって時代劇かと思いきや、とんでもない傑作でした。
日本文化やサムライ文化への敬意と憧れが感じられるため、時代考証に関する多少の違和感は、まったく気になりません。
血生臭い殺傷シーンと対照をなす、外国人がイメージする日本の原風景の美しさは、まるで日本画のように魅力的です。
ストーリーはシンプルで、母親が西洋人に暴行されたことで生まれた、青い目の女性剣士による、自分を呪わしい境遇に陥れた4人の西洋人への復讐の旅です。
愛情を求めながらも裏切られ続け、青い目であることと女性であることの、二重の差別に晒されてきた主人公は、作中ほとんど笑顔を浮かべることもなく、ひたすら内なる怒りを剣に込め、自身も傷つき血みどろになりながら敵を斬り伏せていきます。
そんなストイックさは、私のようなシニア世代がかつて胸を躍らせた「子連れ狼」や「木枯らし紋次郎」を彷彿とさせます。
主人公以外のキャラクターも生き生きと躍動しています。
憎しみをきっかけに主人公と関わりを持った彼らですが、主人公が徐々に人との関わりの大切さを学んでいく過程で魅力的な重要な役割を果たしてくれます。
声優陣も一切手を抜いていません。
ジョージ・タケイ(スタートレックのミスター・カトーですね)やマシ・オカなどの東洋系を中心に、ラスボスには、英国の名優ケネス・ブラナーを配する力の入れようです。
今年No1.のNetflix海外アニメに推したいと思います。