キラキラネーム禁止令

キラキラネーム禁止令などというものは、もちろんありません。
最近話題になっている戸籍法改正を、密かに楽しみにしているっていう話です。

本ブログを始める前に、勤め先のサーバーにアップしていたブログの一番最初の記事で、名前の読み仮名について書きました。
その記事だけは、本ブログに移設しなかったので、最初にかいつまんでおさらいしておくと、

私の名前には「祥」という漢字が使われているんですが、読み仮名は「よう」です。
パスポートも「YO」で記載しており、ほんの数年前まで、「祥」は「よう」と読むものだと、信じて疑わなかったんですが、始めて私の名前に接した人は例外なく「しょう」と読むため、(人の名前をまともに読めない失礼な人間が多すぎる!)と内心では憤慨していたところ、もしやと思い辞書で調べると、なんと「祥」には「よう」という読み方はありませんでしたとさ。

って言うのが、その時書いた内容です。

今回の戸籍法改正は、これまで曖昧だった読み仮名をきちんと戸籍にも記載しよう、っていうことなんですが、要綱案を見ると、読み仮名は、
「氏名として用いられる文字の読み方として一般に認められているものでなければならない」
と書かれています。

そうなると、今後「よう」が使えなくなるんじゃないのか?っていうのが、今回のネタです。

過去に、役所に届け出を出すとき、フリガナを「よう」と記入して提出すると、この字は「しょう」って読むはずなんだけど・・・、って怪訝な顔をされたことが何度もあります。
現行の戸籍にはそもそも読み仮名を記載する箇所がありませんから、「きみの名前、正式には何て読むの?」って聞かれても、法律上は「正式」なんてないんです。

今回の戸籍法改正は、”ぴかちゅう(光宙)くん”や”まいめろ(舞曲)ちゃん”のような大物を想定した話だと思いますので、「よう」か「しょう」かなんていう小物は、どっちても良いのかもしれませんが、万が一「よう」が使えなくなってしまったら、この歳で名前が変わるわけですから一大事です。
もうそんなに先が長くないんだから、そっとしてもらいたいと思う反面、違う人間に生まれ変わるようなワクワク感もあります。

ちなみに、戸籍への読み仮名の届け出ですが、要綱には、
「施行後1年以内に届け出ができるが、1年を経過したら本籍地の市町村長が記載し本人に通知する」
という趣旨のことが書かれていますから、自分で届け出なければ、間違いないく「しょう」で記載されてしまうはずです。

「きみの読み仮名は、『しょう』って記載しといたから、ヨロシク!」とか通知がくるんでしょうか。それは困ります。

一方、届け出た場合も、
①「よう」で受け付けてもらえる →「何となく『しょう』に似てるから、まけときますね」(役所の人)
②「しょう」しかダメ →「あんた、生まれてから『よう』って呼ばれたことあんの?」(役所の人)
③どっちでもイイ →「こっちは、”ぴかちゅう”くんの相手で忙しいんだ!」(役所の人)
の3パターンが考えられますが、実は、③が一番厄介なんです。

今夜のオカズ何が良い?って妻から聞かれて、「なんでも良い」って答えて怒られるのと同じくらい、
言っちゃいけない言葉です。
どっちても良いなんて言われたら、吐くほど悩むことになりそうです。

一つの解決策として、香港人や台湾人みたいに、イングリッシュネームを使えるようするっていうのはどうでしょうか。
キラキラネームも使えるし、グローバル化にも対応できます。

但し、香港人や台湾人も、Rainbow(虹)とかSword(剣)とか、ヘンテコなイングリッシュネームを使って、英語圏の人から失笑されることがあるらしく、イングリッシュネームを考えてくれるビジネスが成立しているそうですから、”ぴかちゅう”って名乗って、ウケるか、笑われるかは、注意が必要ですね。

ということで、「よう」のままにしておくか、「しょう」として生まれ変わるかですが、役所から強制的に(それもなんかムカつくんですが)決められたら仕方ないんですが、もし、どっちでも良いって言われても、色んな書類を修正するのが面倒になって、結局「よう」のまま変更せず、冒険をしない人間で一生を終えるんじゃないかと思います。

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